私立 知災高等学校 校章 私立 知災高等学校

1年生・防災総論

第1回:なぜ、備えるの?

2025年4月11日(金) 1時間目 担当:フォリオ


フォリオ先生

フォリオ先生

さて、みなさん。最初の授業では、最も大切な問いについて、考えていきましょう。

そもそも、「なぜ、私たちは、備えなければ、いけないのでしょうか?」

「災害なんてめったに来ないし、自分は大丈夫だろう」。そう思ってしまう気持ちも、よくわかります。それは、決して特別なことではないのですよ。

ちさまる

ちさまる

はい、先生!正直に言うと、毎日遊んで暮らしたいです!

だって、地震とか台風とか、テレビの中の出来事みたいで…。備えるよりも、お菓子を買ったほうが嬉しいなーって、思っちゃいます!

コレクト

コレクト

ちさまる。その思考は、“正常性バイアス”の典型例であり、統計的に極めて危険です。

豆知識ですが、日本では震度1以上の地震が年間で約2,000回も観測されています。これは平均すると1日に5回以上。決して「めったに」ではありません。

フォリオ先生の、もしも教室

コレクト、ありがとう。データは大切な事実を教えてくれますね。

では、ちさまるくん。難しい話は一度横に置いて、一つ想像をしてみましょうか。

「もしも、今夜、あなたの家の電気が、
突然、3日間、止まってしまったら?」

停電して困っているちさまる

テレビもゲームもつきません。冷蔵庫の中のアイスは溶けてしまいます。スマートフォンの充電も、すぐに切れてしまうでしょう。夜は本当に真っ暗です。

…どうでしょう?少しだけ、心細い気持ちになりませんか?

ちさまる

ちさまる

うぅ…。スマホが使えないのも、夜真っ暗なのもやだなあ…。アイスが溶けちゃうのは、絶対いやだ…!

フォリオ先生

フォリオ先生

ふふ。そうですよね。

実は「備え」というのは、この“心細いもしもの物語”の結末を、少しだけハッピーエンドに書き換えるための、「魔法のペン」のようなものなのです。

防災とは、怖いことから目を背けることではありません。未来の困っている自分を助けてあげるための、「最高のタイムカプセル」を、今の私たちが用意してあげることなのですよ。